再生医療の有用性評価について

スタッフのブログ

 お久しぶりです。再生医療室 事務局の勇です。釧路も少しずつ春が近づいてきました。
 さて、日本再生医療学会から2月20日、国内で実施されている治療効果や安全性が十分確認されているかどうか評価する仕組みを作る方針であると発表がありました。
 臨床研究と違って、治療で実施している公的医療保険の対象外の「自由診療」では評価が定まっていないものが多いため、データを集めて有用性を見極めたい。2022年度に「適正性評価委員会」を立ち上げ、23年度から実際に評価を始めるのを目標としているとの内容でした。
 当院で実施している再生医療も自由診療で行っており、年に一度、特定認定再生医療等委員会において、実施した提供計画の内容を報告しています。「有用性・妥当性」については、どう示すべきものか、毎回苦慮していたものですが今後、一定の評価指標が示されれば、それに合わせて当院でも評価を行うようになるので、有用性を示しやすくなるのではないかと期待しています。
 また、当院ではこれまでADSCのみで行っていた脊髄損傷の治療に加え、ADRCを使った治療も追加となりました。こちらのメリットとしては治療が1日で終わること、料金がADSCと違って100万円ほど安く実施できることが挙げられます。デメリットとしては、複数回の投与ができないこと、ADSCのときの脂肪採取よりも脂肪を吸引する際の痛みが強いことが挙げられます。どちらの方が効果があるかは今の段階ではわかりませんが、気になる方はADSCとADRCについてのブログをご参照ください。
 それから他にも「重症下肢虚血」、「慢性疼痛」が対象疾患に加わりました。いずれもADRCを使った治療になります。詳しい内容については問い合わせフォームによりお問合せください。

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