新型コロナウイルスに対する再生医療の治験 

暑中お見舞い申し上げます。事務局の勇です。

新型コロナウイルス(以下COVID-19)が流行し始めた時点では、夏には感染数も落ち着いてマスクの着用も必要なくなるのではないか?と予想していたのですが、このところの感染者状況を見ると年中、マスクを着けるのが基本となっていくのかなと思います。こちら釧路では暑くなっても20℃台前半、全国的には、30℃どころか40℃近い気温の地域が多いですが、そんな中、マスクをつけて外出するのは大変なことと思います。皆様、くれぐれも熱中症にはお気をつけてください

さて、当院の細胞加工施設は前回、ご案内したとおりの日程でメンテナンスが行われる予定です。メンテナンスに入る前の最後の脂肪採取術が7月15日に実施され、ほっと一安心といったところです。

それから皆さんご存知だと思いますが、先月27日にロート製薬がCOVID-19による重症肺炎患者の治療を目的とした再生医療の臨床試験(治験)を8月に開始すると発表しました。患者に他人の脂肪から採取した「間葉系幹細胞」を培養して週1度、計4回投与し、安全性や有効性を確認するものです。対象となるのは、人工呼吸器が必要な重症患者6名で幹細胞の働きにより肺の組織が修復に向かうことを目指し、実施するということです。

“脂肪由来”“間葉系幹細胞”で、おや?と思ったかたもいらっしゃると思いますが、当院の再生医療と同じ「脂肪由来の間葉系幹細胞」です。ですが、残念なことに研究結果がよかったとしても現段階で、当院が実施できる可能性はほとんどありません。1つには、COVID-19の治療を自由診療で実施することは日本再生医療学会からの支持を得られていないということ(5/20付けプレスリリース)、しかも当院では、「自己脂肪」による幹細胞を用いた再生医療では、厚生労働省から提供計画が受理され実施していますが、「他人の細胞」を使用するということになれば、様々な面でハードルが上がっていまうからです。

ただ、この研究をきっかけに、再生医療の分野でもCOVID-19の治療開発が進んでいけば、ゆくゆくは当院でも治療を実施する日が訪れるかもしれません。

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