最近目にしたアンチエイジングに関する研究の話

 みなさんこんにちは。培養士の杉本です。iPS細胞が話題になったり、再生医療等に関する法律ができたりするなど、バイオ技術の話題を目にする機会も増えてきているように感じます。最近目にしたものでは、「加齢により減る酵素を外部から投与することで若返る」というものでした。
 どのようなことが研究されているかというと、加齢と共に減少する酵素をつきとめて、これを若いマウスから抽出して老齢マウスに投与してみたり、遺伝子操作でこの酵素が減らないようにしたといったものです。酵素を投与したマウスについては活動量が増加し、中間寿命が10%延びたといいます。また、遺伝子操作したマウスについては、年をとっても運動機能や記憶が衰えにくくなったとのことです。人間でいうと70~80歳が30~40歳くらいの活動レベルを保つ感じとのこと。ものすごい若返りですよね。若くて健康な人の血液が年配の人とは異なるということは報告がありますが、まだ研究段階であり、このことをどのようにアンチエイジングや治療に活かしていくのかというのはこれからの課題になるのではないかと思われます。こういった研究の進歩や実用化が楽しみでなりません。
 血液でアンチエイジングというと、吸血鬼を思い浮かべる方もいるかもしれません。実際に海外で話題になっていた療法があるようです。若者の血液を啜るというものではありませんが、若者から採取した血液をつかったもので、そこから得られた血漿を注入するという療法があるようです。しかし、アメリカ食品医薬品局(FDA)はこの療法について効果があるかどうか分からず、こうした治療にはしっかりとした品質管理がされていない血漿が用いられることもあるようで、感染症などのリスクもあることから慎重に考えるべきだという内容の声明文を出しています。
 今回は幹細胞を用いた治療の話とは違いましたが、最近目にした研究のお話でした。

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