再生医療のブログスタート

スタッフのブログ

 

こんにちは。
釧路孝仁会記念病院の再生医療室で幹細胞の培養を担当しております杉本です。

私達が患者様に提供している再生医療は、ご本人の脂肪組織に含まれる幹細胞を体外で増やして、それを体内に戻すといった治療です。幹細胞には痛みの緩和や抗炎症作用などあると言われており、損傷した組織の修復といったことも期待されています。

私は幹細胞を体外で増やす「培養」という部分を担当しており、この培養の担当者は「培養士」などと呼ばれます。

ここで簡単にどのようにして幹細胞を増やしているのかをご紹介します。
まず脂肪組織の中には幹細胞が含まれており、幹細胞だけを取り出すための処理をします。取り出した幹細胞は治療に使用するには少量であるため、栄養が入った培養液に入れて増やします。定期的に培養液を新しいものに入れ替え、数日すると幹細胞が増えて行きます。

幹細胞が増えてくるとフラスコの底面に空きがなくなるので、一度剥がして複数のフラスコに分けてあげるかより大きいフラスコに移します。このような作業を繰り返すことで治療に必要な量を確保します。この期間は約40日前後かかります。一定量が確保できたら細胞を凍結保存し、投与日に解凍して出荷という流れになっています。

 

今回は釧路孝仁会記念病院の再生医療ページリニューアルということでスタッフブログを投稿することになりましたので、まずは幹細胞をどのように増やしているのかをご紹介してみました。今後も再生医療関連の情報など、発信できればと考えております。

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