「もの忘れ外来」開設のお知らせ  〜釧路孝仁会記念病院〜

 アルツハイマー型認知症の新薬(レカネマブ;レケンビ®)の認可・発売に伴い、当院では 2024 年 1 月より、もの忘れ外来を新たに開設いたします。この新薬にはこれまでの認知症薬とは異なる新たな作用機序により、認知機能低下の進行・発現を抑制する作用があります。
 しかし適応の対象となる患者さんにはいくつかの制限があります。当院のもの忘れ外来ではこの新薬の適応の可否も含めて、加齢によるもの忘れか、あるいは認知症などの病的なものか否かの診断を行うことを目的とし開設いたします。

1 外来受信予約 〈もの忘れ外来開設日(水曜日:9:00〜12:00)〉

完全予約制のためまず電話にて予約をお取りください

下記の連絡先から、外来予約をしていただきます。すでに認知症の診断を受け、かかりつけの病院がある場合は[紹介状・情報提供書]が必要となります。

○連絡先0154−39−1222(〈もの忘れ外来希望〉とお伝えください)

*必ず同居のご家族様もしくは、ご本人様の生活状況を理解されている方もご一緒に受診 お願いいたします(施設入居者は詳細のわかる職員が同行して下さい)。

*外来予約以外のお問い合わせも、上記の電話番号にてお受けいたします

外来受診から投与までの流れ

2 初診外来 〈問診やもの忘れに関する質問〉

 医師の初診前に、ご本人様への問診と記憶力や注意力に関する確認に加え、ご家族様(本人の生活状況をよく理解している方でも可)にも、ご本人様の生活状況をお伺いします。その後の診察にて検査内容を決定いたします。

 *遠方の方は検査入院を推奨する場合もあります

3 各種検査実施 〈MRI/髄液検査/高次脳機能検査など〉

○画像検査: 脳血流検査(他院の画像がありましても当院での画像検査が必要です)

○高次脳機能評価: 脳の機能の苦手得意を理解する検査を受けていただきます。

○脳脊髄液検査: 新薬の適応となりうる患者さんには髄液検査が必須となります。腰に針を穿刺して髄液を少量採取する検査です。検査後は 1 時間の安静が必要です。

*当日結果を聞くことが出来ません。髄液検査に関しては、2〜4週程度のお時間をいただきます。
4 検査結果の説明

○認知症と診断された方: 治療方針と外来通院の方法、以後の検査の日程について説明をさせていただきます。

○認知症の該当しない方: その後の経過観察、もの忘れ悪化防止対策に関するパンフレッ トなどを用いてスタッフから説明があります。

レカネマブの投与の場合

新薬の投与対象となった方には下記のような制限があります

○保険適応となっておりますが高額な治療となります。投与の場合は、高額医療制度の活用を推奨いたします。

○静脈注射で、投与に 1 時間程度の時間を要します。これを 2 週間に 1 回を実施し、1年半の期間行います。6ヶ月間は当院への通院が必要です。

  *6か月以降は、当院以外でも治療が可能となります。

   別病院での治療継続をご希望の場合は、通院希望の病院に対応可能かご確認ください。

○副作用出現有無のチェックのため、指定された日時に定期的な頭部画像検査/認知機能検査を受けて頂きます。

  *副作用が生じた場合は、治療が中止となることもあります。

○投与対象となった患者さんは、全例に薬品会社が行っている市販後調査に協力して頂きます。


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