臨床検査部の日常2

 みなさんこんにちは、札幌西孝仁会クリニックの臨床検査部です。

  今回は「心不全」についてお話しします。心不全には心臓のポンプ機能が急激に低下し短期間に症状が現れる急性心不全と、心臓のポンプ機能の低下が長期間続き症状が現れる慢性心不全に分けられます。 慢性心不全の症状は足を中心としたむくみ、体重増加、咳、夜間頻尿、倦怠感、息切れ、動悸などです。その病状の程度を調べるために、当クリニックの検査室では心電図、心臓超音波検査および血液検査を行っており、結果は当日お伝えすることができます。心電図では不整脈や心筋梗塞などの心筋の虚血状態、心筋肥大などがわかります。心臓超音波検査では心臓の動きや大きさ、弁に病気がないかを検査します。検査には30分程度かかります。

 心不全の診断や病態把握に有用な血液検査として BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)という検査があります。医療機関によってBNPやNT-proBNPという名称で検査をしますがどちらも同じ意義で検査をします。心臓に負担がかかり機能が低下してしまうとBNPが血液中に多く分泌されるため数値が高くなります。治療によって数値は低下します。当院では主にBNPを検査しており、他の血液検査と合わせて測定されるため検査時間は40〜50分程度です。むくみや息切れ、動悸などの症状がある場合は、心不全や他の病気の可能性もありますので、お気軽にご相談いただければと思います。

 

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