けが

救急隊が到着するまでの間に行うことができる救急・応急手当をご紹介します。

概要

けがの種類によっては、機能障害などが残る場合があるので注意が必要です。頭、目、歯のけがには、特に注意が必要です。

また、熱傷(やけど)、化学薬品がかかったとき、感電、落雷など、日常生活で遭遇し得るけがについても、同様に注意が必要です。さらには、事故が起こることを予防する意識や準備、対策も大切です。

手当

    《頭のケガ》

  • 出血がある場合は清潔なハンカチやタオルを当てて圧迫し、医療機関を受診する
  • 圧迫していハンカチやタオルに出血が広がっていく場合は救急車を利用する
  • 意識がはっきりしていて出血もない場合は、首などを痛めていないか確認し、医療機関を受診する
  • 意識がはっきりしない場合は、頭蓋内部の脳などに異常がある場合が考えられるため、安静を保ち救急車を利用する
  • 意識がない場合は、一次救命処置(心肺蘇生法、AEDの利用など)の手順に従う

    《目のけが》

  • 目に何かが刺さっていることがわかっていても、抜こうとしてはいけない
  • 眼球のけがや異物が入った場合は、目にガーゼを当てて軽く包帯をする
  • 目の周囲のけがの場合は、眼球を押さえないように包帯をする
  • 目に薬品が入ったり、目を火炎であおられたときは、できるだけ早く多量の水(水道水)で充分に洗う。その後、冷やしたタオルを目に当てて、医師の診察を受ける。薬品が目に入った場合は、その薬品を持参するv

    《歯のけが》

  • 出血している部分を直接押さえる直接圧迫止血をする
  • 歯の状態や周囲の損傷がひどくなければ、歯科のある医療機関を受診するv
  • 患部を冷やしすぎると口が開きづらくなり、治療の妨げとなるため、冷やさずに医療機関を受診する

    《熱傷(やけど)》

  • 軽いやけどで、やけどの範囲が狭い場合は、冷たい水や水道水で痛みが取れるまで冷やす。このとき、蛇口から出ている水道水を直接患部に当ててはいけない
  • 重度のやけどの場合、冷たい水、水道水で冷やす。その後濡れたタオルや氷水を入れたビニール袋などで冷やしておく。衣類で覆われていても、そのままにして急いで冷水をかける。水ぶくれはつぶさずに、消毒した布か洗濯した布で覆い、医療機関に搬送する
  • やけどの範囲が広い場合は、低体温になる危険性があるため、10分間以上広範囲を冷却し続けることは避ける
  • 軟膏、油、消毒薬などはぬらない
  • 手や足のやけどの場合は、患部を高くする
  • 意識がはっきりしていて吐き気が無く、医療機関まで時間がかかる場合は、水分を与える

    《化学薬品がかかったとき》

  • 薬品がかかった部位の衣類を切り取り、患部を大量の水道水で洗い流す
  • 消毒した布か清潔な布で覆って医療機関に搬送する
  • 目に入ったときも、水で充分に洗い流す
  • 消毒した布か洗濯した清潔な布で目を覆い、医療機関に搬送する